STIGプログラム 修了生から後輩へのメッセージ
工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了
私は普段、専業学生として、政策や経営の意思決定をサポートする計量的手法を研究しています。これは、本プログラムに関連の深いテーマです。しかしながら、研究においては、狭い一点に集中することになるので、実務のどこに位置づけられるのかに疑問がありました。本プログラムに参加したのは、私の研究が実務に応用可能であるのかを探るためでもありました。
本プログラムでは、実務家をお招きして話を聴いたり、グループワークで実際に調査を行う授業があります。これらの授業を通して、実務家の思考プロセスを辿り、あるいは、私の研究とは異なってインタビュー等の質的な分析手法を経験できたことが、大きな収穫でした。授業の中での経験が自分の研究だけでは足りない部分を補って、今後、質的な分析手法が必要になったときに未経験から発生する不安を払拭してくれました。本プログラムは、「政策のための」とは銘打っていますが、その思考過程や分析手法は企業においても使える内容であり、また、政府等と仕事する場合に向けて相手を知る良い機会だと思います。
本プログラムにおいては、自分の専門外の分野や世界の事例に触れる機会が多く提供され、大いに私の視野を広げてくれました。まだ答えの定まっていない最新のテーマにも取り組むので、脳が刺激され、思考を鍛えることに優れたプログラムだと思います。これから受講される方は、ぜひ、多様なテーマに取り組んで、自らの可能性を広げてください。