「第四次産業革命」における視座を養う
日本経済において少子高齢化や国際化が進む中で、ロボット工学、人工知能、ビッグデータ、ブロックチェーンなどの新たなイノベーションの開発・普及が行われています。それは「第四次産業革命」とも呼ばれ、日本の成長戦略の重要な戦略として位置づけられています。しかしながらその一方で、それらを導入することの個人や企業への影響は十分に理解されているとは言えないでしょう。したがってそれらを促進する政策や、広くそれらの技術を導入するには、その導入による費用と便益を分析することが必要だと考えます。
私の本職である独立行政法人経済産業研究所(RIETI)の研究員としての活動は、個人の研究に加えて、エビデンスに基づく政策形成(Evidence-Based-Policy Making、EBPM)の考えのもとに、経済学の分析手法を用いて経済産業省の政策の効果分析を行い、既存政策の改善や新規の政策立案に貢献する研究を行っています。
STIGのプログラムを通じて、EBPMでの経験やイノベーションに関する特に経済学的な視点、その効果分析の際の考慮すべき点などを皆さんと一緒に考えることができることを期待しています。