インタビュー2016

インタビュー:2016

STIGプログラム 修了生から後輩へのメッセージ

 

理学系研究科物理学専攻 修士課程修了

白井 優美さん

私はもともと科学コミュニケーションに興味を持っていました。社会における科学のあり方について学びたいと思っていたところ、STIG教育プログラムに出会いました。

はじめは必修科目「事例研究・科学技術イノベーション政策研究」をひとつだけ受講しました。この講義では、グループで社会問題を挙げそれを解決するための政策立案を行います。他専攻の学生とともにディスカッションするなかで、お互いのバックグラウンドが異なると物の考え方や伝え方がこうも違うのかと新鮮に感じました。自分が科学のことは好きでも、社会についてどれだけ無知かを思い知らされました。次第に勉強したいことが増え、科学技術イノベーションに関わる政策形成やエビデンスを構築する過程に面白さを感じるようになりました。

STIGの開講科目は非常に幅広いです。特に印象的だったのは「交渉と合意」「知的財産経営」「事例研究(政策環境検討手法としてのシナリオプランニング:理論と実践)」の講義です。これら3つに共通しているのは、理論を学び、学生同士で実践し、先生方からフィードバックをいただけることです。目からうろこの落ちるような気付きが度々あり、大いに視野を広げてくれたと思います。

講義に加え、STIGは様々な機会を提供してくれます。国内外で政策に携わる方の講演の聴講や、SciREXサマーキャンプという他大学院の学生との政策立案合宿の参加、また希望すればリサーチアシスタントとして科学技術政策の研究に携わることもできます。

私はSTIGを通じてたくさんの貴重な経験や人とのつながりを得ることができ、とても感謝しています。このプログラムをきっかけとして、より充実した大学院生活を送っていただけたら嬉しく思います。